遺言をするための2つの資格
■遺言するために必要な2つの条件
法律上有効な遺言をするためには、法律で定められている2つの条件を満たす必要があります。このどちらか一つでも欠けていれば、作成した遺言書は無効になってしまいます。
特に2つ目の条件については、お年寄りになればなるほど注意が必要です。ではこれから具体的に説明しましょう。
①満15歳以上であること
民法上、満15歳を超えた人であればだれでも法律上有効な遺言書を書くことができます。もっとも15歳ぐらいの年齢で遺言書を作りたいという人は稀でしょうから、ほとんどの場合、特に問題にはなりません。
②物事に対する判断能力(意思能力)
民法では「遺言者は、遺言する時においてその能力を有しなければならない」と定めています。これは、遺言をするには、物事に対する有効な判断能力があることが必要だということです。これは法律上「意思能力」と呼ばれています。
では、認知症のお年寄りは絶対に遺言ができないのでしょうか?
そんなことはありません。
裁判所の判例によれば、認知症の方の遺言については、①認知症の程度、②遺言をするに至った経緯、③遺言作成時の状況、④遺言の内容が複雑なものであるか単純なものであるかなどを総合的に考慮して判断されます。
ただこれは遺言作成時に何の備えもしていなかった場合に、遺言をした者が認知症だったことから遺言の効力が争われた事案での判断基準です。備えとしてあらかじめ遺言書を作る際に、意思能力について精神科の鑑定書をもらっておくなどの方法があります。
ですから当センターでは、認知症のお年寄りが遺言書を作成する場合には、遺言の効力についてあとあと問題等にならないように、あらかじめ精神科などで意思能力の鑑定書を作成するなどしてから、さらに公正証書遺言として遺言書を作成することをお薦めしています。
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