贈与税がかからない贈与方法
■毎年110万円までの贈与は無税でできる
何年もかけて、少しずつ自分の財産を子供たちに贈与するなら、毎年110万円までの金額なら贈与税がかかりません。
そのため、低額の贈与契約書などを作って、少しずつ相続財産を贈与していく方法があります。
これは計画的に相続税がかからないように手続をするものです。詳しくは当センターまでご相談下さい。
しかし、生前贈与で問題になる場合の多くは、もっと高額の財産についてです。
■高額の財産を生前贈与するには?
土地や建物といった高額の不動産を、自分が生きているうちに子供に譲っておきたい。
当センターでもそんな相談は最近増えてきています。
まず高額の不動産は、相続紛争の火種になります。
簡単に分割するわけにはいかないので、誰か一人が取得するとなると、他の相続人から異議が出ることが多く、その結果親族間での争いが起こってしまうのです。
そんな相続紛争を避けるために有効な手段が、相続時清算課税制度を使った贈与手続です。
あらかじめ高額な不動産の相続を先にしてしまうことによって、相続紛争を予防することができるのです。
■相続時精算課税制度とは?
相続時精算課税制度とは、一言で言ってしまえば、贈与により、相続財産を生前に相続させてしまう制度です。贈与税はもちろんかかりません。
相続税は、のちのち相続が起こったときに今回贈与した財産を相続財産に入れて計算して、払う必要があれば払えばよいという仕組みになっています。
さらに日本の相続においては、相続財産5000万+相続人の数×1000万の相続税控除がありますので、95%の相続では相続税は発生しません。
結果的に生前贈与をしても、相続税は払わなくてすむということになります。
ただ、幾らでも使えるわけではありませんし、使える人も限られています。
その代わり、使えるなら相続税対策として非常に有効です。
■相続時精算課税制度 使用の限度額・条件
限度額は2,500万円
相続時精算課税制度が使える上限額は、現在では2,500万円までと定められています。
この額はときどき法改正によって変わることがありますので、注意が必要です。
またこの額を超えた土地や建物を贈与しようとする場合には、超えた額については普通に20%の税率がかかります。
ですのでこの額を極端に超えた土地や建物を贈与する場合には、土地所有権を分割して持分の半分を贈与するとか、土地については分筆して、評価額を2,500万円以下に下げた土地だけを贈与するなど、対策が必要になります。
贈与についてお悩みの場合には、司法書士・土地家屋調査士などの当センターの相続専門家チームが最善の方法を提案させていただきます。お気軽にご相談下さい。
贈与者(親)が65歳以上、受贈者(子供・孫)が20歳以上であること
この条件に当てはまらない場合には、そもそもこの制度を利用して贈与を行うことができません。
ただ子供の住宅取得用の資金として、この相続時精算課税制度を利用する場合には、さらに例外として親の年齢制限がなくなります。
このようにこの制度にもいくつかの例外がありますので、適用できるかどうかについては、まず当センターにお気軽にご相談下さい。
贈与を受けた年の翌年の2月1日~3月15日までの間に、税務署に申請を出すこと
これも非常に重要な条件です。
この1ヶ月半の間に申請書類を提出しないと、相続時精算課税制度が適用できず、贈与した財産全部について、最大50%の税率で贈与税がかかってしまうことになります。
「相続時精算課税制度を使うつもりで贈与手続をしてしまったが、期間内の申請を忘れてしまい、贈与税が何百万もきてしまった。どうにかなりませんか?」
そんなご質問をいただくこともありますが、この場合はもうどうにもなりません。
申請を出して初めて相続時精算課税制度を使うことができるのです。これは絶対に忘れないようにしましょう。
相続時精算課税制度を使った場合の注意点
■不動産贈与の場合は、登録免許税・不動産取得税が普通にかかる
これは相続時精算課税制度を使いたいという人が、案外見落としがちな盲点です。
実は生前贈与で土地や建物を贈与したいという場合、相続時精算課税制度を使えば贈与税については相続時まで免除されますが、その登記の際の登録免許税・その後支払わなければならない不動産取得税などは一切免除されないのです。
また相続の場合には登録免許税はとても税率が低率ですし、不動産取得税は一切かかりません。
比較すると相続のときに登記したほうが、はるかに低い金額で名義を移すことができるのです。
①1,000万円の土地を贈与する場合
1000分の20の登録免許税+基本100分の3の不動産取得税 =国に支払う税金はざっと50万
②1,000万円の土地を相続する場合
1000分の4の登録免許税のみかかる =国に支払う税金は4万円のみ
このように不動産の贈与を行う場合には、他の税金もかかってしまうという点に注意しましょう。
生前贈与手続は、相続専門の当センターにご相談下さい。





