農地の贈与における贈与税の課税時期の注意点

相続や贈与といった手続は、知識を持った専門家でないと扱えない分野です。
特に贈与については、私たち専門家でさえも日々の移り変わる法律や税金の特例などの知識にアンテナを張り巡らせておく必要があります。

そして、相続が得意でない人に相続や贈与の手続を依頼すると、とんでもない事態に陥ってしまうケースがあります。その一つをこれからご紹介しましょう。

 

最近よく聞くケースで、親が持っている使われていない農地を農地転用して、宅地に地目変更して、 息子に贈与して息子の名義で登記し、家を建ててやるということがあります。家を建てるには農地には建てられませんから、農地を宅地に変える「農地転用」と いう手続が必要になるわけです。

 

さて、この場合、皆さんはどの時点で贈与税が課されると思いますか?

 

息子名義に登記をうつしたとき?
残念ながら、それは間違いです。正しくは、農地転用の許可が農業委員会から下りたときに自動的に税務署に連絡が行くことになります。そして登記が移っていなくても、この時点で贈与とみなされてしまうのです。

ですから、農地転用の許可だけ取っておいて、後で贈与で登記して相続時清算課税制度を使おうと、そのまま放っておいたケースなどは、相続時清算課税の申請期限(たった1ヶ月)を過ぎてしまい、800万円の贈与税の納税通知が届いてしまうなど、後で大変なことになります。

しかしこれは実際にはよくあるケースです。

 

そして上のケースのように、農地転用=贈与と判断されてしまい、相続時清算課税の申請期限も過ぎてしまって、贈与税が800万円きてしまったケースなどでは、これはもうどうしようもありません。素人になど頼まなければよかったと悔やんでも手遅れです。払うしかありません。

後で悔やむことにならないように、相続や贈与の手続は信頼できるプロにご相談下さい。

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