遺言をするための2つの資格

法律上有効な遺言をするためには、法律で定められている2つの条件を満たす必要があります。このどちらか一つでも欠けていれば、作成した遺言書は無効になってしまいます。

1.満15歳以上であること

民法上は、満15歳以上であれば誰でも法律上有効な遺言書を作成することができます。
もっともこれまで300件の遺言書作成をお手伝いしてきて、30歳以下の人は見たことがありません。ほとんどの場合、問題にはなりません。

 

2.物事に対する判断能力があること

民法では「遺言者は、遺言する時においてその能力を有しなければならない」と定めています。

つまり遺言書を作成するには、物事に対する判断能力が必要だということです。これを法律上「意思能力」といいます。
 

認知症の方が遺言書を作成するとき

では、認知症のお年寄りは絶対に遺言書が作れないのでしょうか?
そんなことはありません。

裁判所の判例によれば、認知症の方の遺言については、

  • 認知症の程度
  • 遺言をするに至った経緯
  • 遺言作成時の状況
  • 遺言の内容が複雑なものであるか単純なものであるか

などを総合的に考慮して判断されるとしています。

ただこれは遺言書作成時に診断書等を何も残していなかった場合の判断基準です。
 

ご高齢者が遺言書を作成する場合、診断書は有効です

遺言書作成するときにあらかじめ医師に診断書を作成してもらっておけば、後で有効無効の争いになる心配は少なくなります。また遺言書を公正証書で作成しておけば、公証人の意思確認もあり、立会証人もいるため、有効性が争われることはほとんどありません。

当センターでご高齢の方の遺言書作成をサポートする場合は、遺言の有効性について後で問題にならないように、公正証書遺言をお勧めしています。また添付書類として、かかりつけの医師に家庭裁判所様式の診断書を書いてもらい、証拠として残しておくこともあります。
 

診断書の長谷川式スケールの点数に注意

具体的には診断書の内容で、判断能力のレベルを検査する長谷川式スケールで15点以下であると、遺言書の有効無効が争われることが多くなります。20点を超えればまず心配はいらないでしょう。

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