相続解決事例No.9 所在不明の夫の母親との相続

ご相談者は古河市の女性でした。休日に事務所にお越しいただき、ご相談のうえご依頼をいただきました。

  • 被相続人:夫(二人の間には子供なし)
  • 相  続  人:ご依頼者(妻)、夫の母親
  • 対象遺産:土地建物、預貯金、株式・投資信託

ご相談内容をお伺いすると、主人を最近亡くして遺産相続が発生したそうですが、お二人の間には子供がなかったそうです。この場合はご主人側の両親もしくはご兄弟姉妹、甥姪などが相続人になりますが、ご主人は幼い頃に両親と生き別れており、誰が相続人になるのか分らないという状況でした。

解決

当センターが行ったこと

まず行政書士の職務権限で、被相続人の父母の戸籍謄本を収集しました。すると被相続人の父親は死去しておりましたが、お母様は群馬県の田舎で生存していることがわかりました。某町の市営住宅に住民票がありましたので、あまり良い生活をしていないことが想像されました。

次にご連絡を入れるために、遺産目録などの作成に取り掛かりました。ご連絡を入れる準備ができたところで、当センターにて相続発生を通知する連絡文書を代書して、お母様宛にご郵送いたしました。

しかしまったくご連絡はありませんでした。これは予測していたことでした。お母様の年齢は80代後半になっており、住民票を確認した限りは独り暮らしだったため、相続発生のお手紙を読んでくれない可能性もあると考えていたからです。

そこでご依頼者に同行して、群馬県の某町まで伺うことにしました。お母様との直接交渉に伺ったわけではありません。その町の福祉課を訪ね、事情を説明して民生委員などからお母様に取り次いでもらうことが目的でした。そこで役所の担当者に事情を説明するために専門家として同行したという次第でした。役所の担当者は事情を理解してくれ、後ほどご連絡を下さることになりました。

目論みは当たり、後日役所の生活保護の担当者からご連絡がありました。お母様は生活保護を受けておられ、その法定相続分は地方自治体に返納してもらうことになるので、役所として今回の相続に協力するとのことでした。

実は生活保護を受給している方が相続人に含まれるケースは珍しくありません。当センターではこれまで10件近く扱ったことがあります。このような場合、ほとんどの市町村はこれまで支給した生活保護費分として、法定相続分として取得した金銭の納付を求めてきます。拒絶すれば生活保護の打ち切りも考えられますから、生活保護受給者は役所の要求に従うことになります。

今回のケースでは、遺産目録及び遺産分割協議書まで役所にて確認したいと要求があり、ご依頼者及びお母様同意のうえで遺産目録を役所に開示し、作成した遺産分割協議書も事前に提出しました。そのうえで再度ご依頼者とともに群馬県に赴き、生活保護担当者も同席のうえでお母様に遺産分割協議書へのご署名・押印をいただきました。

その後各遺産の相続手続を行い、法定相続分の計算・振込まで当センターで代行しました。振込後には生活保護の担当者にご連絡を入れ、各銀行の解約明細まで全てコピーを郵送いたしました。

ここまで生活保護の担当者が積極的に相続手続に介入してくるのは珍しいですが、役所の協力があったからこそ法定相続分での分割で円満に手続が終了したケースでした。これが認知症などで施設に入居していたりすると手続が非常に難しくなるので、非常に幸運だったと言えます。

お客様の声

他県の他の相続人と会うのにご同行いただき、またその関係機関の方とのやり取りも心強く助かりました。

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